ノーザンエクスプローラー乗車記1/2 ウェリントン~ナショナルパーク
Northern Explorer Ride 1/2 Wellington to National Park

ニュージーランドの首都ウェリントンから最大の都市オークランドまでの681kmを11時間で結ぶノーザンエクスプローラーは 毎週片道3本、週6往復運行されています。。
まずは前半のウェリントン→ナショナルパークの346.83kmを紹介します

ノーザンエクスプローラーの車両紹介はこちら


ノーザンエクスプローラーはネットで予約できますが、予約表を乗車券に交換する必要があります。
ウェリントン駅の場合、チェックインは通常の鉄道と同じ窓口で行えます。
ウェリントン駅には改札は無いのでそのままホームに行くこともできますが、ホームではチェックインのサービスは行っていません。

ウェリントン駅構内に、チェックインの案内看板も立っています。
7:55分の出発時刻に対し、7:15からチェックインを受け付けています。


9番線に停車中のノーザンエクスプローラー。

9番線は道路と面しており、各都市からの長距離バスがここに到着します。
今回はオークランドからインターシティの夜行バスを利用し、ウェリントン到着が1時間遅れでした。
そのまま目の前の車両に乗ったら、チェックインが必要をと言われ、慌ててウェリントンの駅舎に入りました。


チェックイン済みの乗客の荷物を手際よく荷物車に収納していきます。


ウェリントンを発車。

暫くすると、左手側の車窓が海に変わります。
遥か向こうにはオーストラリア大陸があるはずです。
ウェリントン~オークランドの681kmの長い行程の中で、海岸線を走るのはこの付近のみです。
なお、車窓に限って言えばこの区間は近郊電車が多数設定されているため、ウェリントンからであれば気軽に 見に行くことができます。。



パエカカリキ駅に隣接する蒸気機関車保存団体スチームインコーポレーテッド

SLを蒸気機関車や旧型車両を多数所有する大規模な保存団体です。
蒸気ニュージーランドの鉄道から蒸気機関車姿を消し始めたので、鉄道愛好家のグループが団結して、 蒸気機関車を本線上で走らせることを目的に、この場所に購入した蒸気機関車を存保しました。
当時保存されていた機関車はすべて、歴史的鉄道用または静止展示用であり、二度と本線上で走行しない という条件で機関車を販売していました。
それに対し、本線走行を目的とした保存は、当時としては過激なコンセプトでした。
しかし、Steam Incorporatedが設立され、機関車が社会によって、または社会のために会員によって購入されました。

現在は取り組みが認められ、本線走行の認定を受けた車両による動態保存が行われています。

パエカカリキ駅は小さな街ですが、SLの峠越えの拠点として大規模な鉄道設備を保有していました。



ワイカナエ駅を過ぎると、ウェリントンの近郊区間が終了します。
FPsetマタンギと最後のすれ違いです。

ワイカナエはウェリントンから53.1kmに位置します。
この先、近郊列車はオークランドトランスポートのプケコヘ駅(ウェリントンから628.86km)までありません。

ウェリントン近郊は近郊列車のためだけに1500Vに電化されていたので、電化区間もワイカナエで終了します。
この先、パーマストンノースまで単線非電化です。
なお、パーマストンノースより先は25KVで電化されているため、ワイカナエは1500Vによる電化区間のの北限となります。



朝食を購入するために、カフェ車両へ向かいました。

暖かい飲み物、冷たいジュース、サンドイッチ、ラザニアやパイなど、一通りのものが揃っています。

ミートパイとスープ(パン付き)を購入しました。


車窓はニュージーランドの長閑な田舎にかわりました。
自然豊かなニュージーランドのよく見られる光景です。
日本では見ることの難しい高原地帯をひたすら走ります。


たくさんの牛が放牧されています。

沿線には牛や羊、馬やアヒルなどの家畜をたくさん見ることができます。
資源に乏しいニュージーランドにおいて、畜産は重要な産業です。
ニュージーランドには大型の野生動物がいないため、オーストラリアのカンガルーやエミューのように車窓から野生動物を 見つけることは難しいでしょう。


パーマストンノースに到着。
パーマストンノースはウェリントンから136.03 kmに位置します。

パーマストンノースより先は峠超えのために25kvに電化されています。
そのため、かつてのオーバーランダーもパーマストンノースで機関車の付け替えをしていました。
ノーザンエクスプローラーになっても機関車を付け替えると思っていたので、乗務員に促されて慌てて客車に飛び乗りました。


パーマストンノース駅で発車を待つノーザンエクスプローラー。
機関車の付け替えは無くなったので、乗降が済み次第すぐの発車に変わりました。

パーマストンノースとウェリントンの間は平日に1往復、旅客列車キャピタルコネクションが運行されています。
この先はプケコヘ駅(ウェリントンから628.86km)までの500km以上の間を走る定期旅客列車はノーザンエクスプローラーのみ となります。


パーマストンノース駅を発車。

北側には大規模な貨物ターミナルがあります。
ニュージーランドでは国策として、一定以上の距離の貨物はトラックではなく鉄道を使用することになっているため、 貨物列車の運行頻度が高めです。


DLクラス重連の貨物列車を追い抜きました。

DLクラスは2010年から営業を開始した中国CNR製造のディーゼル機関車です。
18.5mの全長はニュージーランド最大の大きさです。


フィールディング駅に到着。
フィールディング駅はウェリントンから152.98kmに位置します。

フィールディング駅は10人以上の予約があった場合のみ停車する駅のため、団体専用駅とも言えます。


フィールディング駅に隣接して、保存鉄道の車庫があります。
この保存鉄道フィールディングディストリクスチームソサイエティは複数の蒸気機関車の動態保存を行っています。


機関庫。

恐らくここに蒸気機関車を格納していると思われます。

この保存鉄道はWクラス蒸気機関車AB794、Xクラス蒸気機関車442、Fクラス蒸気機関車163を所有しています。
小さくて可愛らしいFクラス蒸気機関車163はニュージーランドで唯一、本線走行認定を取得しています。


イギリスの客車マーク2が保存されています。

ブリティッシュ マーク2は 1998年から使用されている客車で、マーク2をニュージーランドで改造の上、 オークランド近郊のSA/SD編成ワイララパコネクションに使用されています。


フィールディング駅を発車。

タイミングが合えば、保存運転中のSLを見ることができるかもしれません。


だんだんと標高が高くなってきます。
風も冷たく感じられるようになってきました。


風が冷たいせいか、展望車には殆ど人が来ません。
大きな見所があるときは車内放送で展望車の利用も案内をしていますが、大半の時間は閑散としています。


EFクラス電気機関車が牽引する貨物列車とすれ違い。
EFクラスは、ニュージーランド唯一の25kv専用機関車です。 1986-1988年に22両が製造されました。最高速度は105km。
北島本線の山超え区間電化に合わせて登場し、現在も新型機関車に置き換えられることなく運用されています。
流石に30年以上活躍し故障が頻発していることもあり、新型機関車に置き換える計画がありました。
これには多額の費用がかかるため、当面の間は電化設備は温存のうえ一旦ディーゼル機関車に置き換え をすることになりました。
しかしこれは時代と逆行していることもあり、結局EFクラス電気機関車に更新工事を施し、さらに使い続けること が決定されました。


マートン駅を通過。
マートン駅はウェリントンから180.25 kmに位置します。

一見廃駅のようですが、現役です。
前述のフィールディング駅と同様に、10名以上の予約が無いと乗降できない駅となっています。


マートン駅は北島本線には珍しい、島式プラットホームの駅です。
プラットホームへは地下道でアクセスします。


車内放送で見所の案内があり、乗客が展望車に集まってきました。

マートン~タイハピの間は山間部の勾配緩和のため、1980年台に新線に切り替えられました。
新線は川を越える大きな橋梁がいくつもあり、橋梁上からの景色が自慢です。


マコヒネ高架橋からの眺め。

かなりの高さがあるため、遠くの山々まで見渡せます。


マコヒネ高架橋を渡るノーザンエクスプローラー。

列車の陰が地表に映っています。
かなりの高さがあることが分かります。


マコヒネ高架橋を渡り終えたノーザンエクスプローラー。
マコヒネ高架橋を過ぎると、新線と旧線の分岐点になります。


サウスランギティケイ高架橋。
South Rangitikei Viaduct

この付近は山肌を独特の形に削るランギティケイ川が蛇行しています。


サウスランギティケイ高架橋を通過。


ノースランギティケイ高架橋。
North Rangitikei Viaduct

川に侵食され、まさに絶壁となっています。


タイハペ駅を通過。
タイハペ駅はウェリントンから251.85 km に位置します。

タイハペ駅も10名以上の予約がないと乗降できない駅となっています。


タイハペ駅の機関庫。

このような機関庫があると、中に何か宝物(車両)が入っている感じがあり、中が気になります。
日本ではこのような使用されていない機関庫には、中身(車両)がないことが多いような気がします。


タイハペ駅待合室。

本来の駅舎は開放していないようで、ホーム上にバス停のような小さい待合室が設置されていました。
タイハペ駅は10人以上の予約がないと使用できないため、鉄道を利用する乗客は必ず10名以上になるはずです。
その割にこの待合室は頑張って10名入るかどうかなので、あまり実用的ではない気がします。


タイハペ駅構内。

先ほどの機関庫は本線と接続していないようなので、中に車両は無さそうです。


タイハペ駅を通過し、さらに標高が高くなっていきます。


一定の標高を超えると、背の高い樹木は少なくなります。
まさに高原地帯といったところをノーザンエクスプローラーは走行します。


車体を右に左にくねらせて、勾配を稼いでいきます。


遠くにアルプス連邦のような山々がみえてきました。
きれいな雪化粧となっています。


この付近を走るノーザンエクスプローラーはポストカードとして売店で購入することができます。

この付近はノーザンエクスプローラー以外の公共交通機関が存在しないため、レンタカーを使用しない限り沿線撮影は不可能です。


オハクネ駅に停車。
オハクネ駅はウェリントンから317.09 km に位置します。

オハクネ駅は予約人数にかかわらず停車する通常駅となっています。
一つ前の通常駅であるパーマストンノースとは200km近く離れています。


オハクネ駅プラットホーム。

昔ながらのスタイルの駅舎です。
オーストラリアの地方駅とも似ています。
ノーザンエクスプローラーは上下合わせて週6本しか停車しないため、駅はとても寂しい感じです。


ハプアフェヌア高架橋
Hapuawhenua viaduct

コンクリート製の近代的な高架橋です。
この画像の車両右奥に、旧線の高架橋が平行してのこされています。


旧ハプアフェヌア高架橋。

遊歩道として整備されており、高架橋上は狭い間隔で並べられた枕木が敷き詰められています。
自由に通ることができるので、レンタカーであれば沿線撮影も可能です。


ハプアフェヌア高架橋を通過。

相当な高さがあります。


ハプアフェヌア高架橋を走るノーザンエクスプローラーのポストカードは売店で購入することができます。
平行している旧線高架橋か、その下で撮影されたものと思われます。


ハプアフェヌア高架橋を走るノーザンエクスプローラーのポストカードは2種類あります。
こちらの写真は乗車すれば撮影可能なアングルのため、価値としてはやや見劣ります。

ノーザンエクスプローラーのポストカードは全5種類(車両が写っていないものを除く)、その内2枚が ハプアフェヌア高架橋の写真なので、ノーザンエクスプローラーのシンボル的なスポットのようです。


売店で購入できるノーザンエクスプローラーのバッジ。

あのニュージーランド富士とハプアフェヌア高架橋を走るノーザンエクスプローラーがデザインされています。
やはりハプアフェヌア高架橋はノーザンエクスプローラーのシンボルに間違いありません。


先ほど見えたアルプス山脈っぽい山々が近づいてきました。
この付近は北島本線で最も標高の高いエリアです。
一番標高の高い駅、海抜811mのポカカ駅が近くにありましたが、1986年に廃止されました。


マカトテ信号所を通過。

マカトテ信号所はかつてオーバーランダーの交換場所でした。
ウェリントンとオークランドから来た列車のちょうど真中ということになります。

ノーザンエクスプローラーに変わってから本数は大幅に削減され、週3往復(1日当たり片道1本のみ運行)のため、ここで 旅客列車同士が交換をすることはありません。


富士山のような山が見えてきました。

ニュージーランド富士でしょうか!?
裾野がきれいに広がっているところや雪化粧の具合が富士山にそっくりです。


ニュージーランド富士の傍を走るノーザンエクスプローラーのポストカード。
売店で購入できます。
こちらの写真の方が雪化粧の具合が綺麗で、さらに富士山にそっくりです。


ニュージーランドのアルプス山脈と富士山。
この光景が見えるとナショナルパーク駅は間もなくです。


北島本線で一番標高の高い駅、ナショナルパーク駅に到着しました。


ナショナルパーク駅に到着。
下車休憩が可能なため、乗客の殆どがホームに降りて身体を伸ばしています。


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