ヒタチ
Hitachi

ヒタチはメルボルンのメトロで活躍した近郊電車です。
2014年に引退しました。

ヒタチは1972-1981年にオーストラリアのComengで118編成、355両(事故復旧車含む)が製造されました。
両端が電動車、中間が付随車の3両1ユニットで、これを2つ繋げた6両編成で運行していました。
M+T+M+M+T+M
上記編成で536人が着席できました。
最高速度は113㎞

制御機器に日立製のものを使用しているため、ヒタチと呼ばれています。


ヒタチはメルボルンの近郊列車において初めて自動ドアが採用されました。
近郊区間の旧型電車を置き換えたヒタチでしたが老朽化や非冷房(運転室のみ冷房設置)なこともあり、2003年から廃車が始まりました。
2007年にコネックスによってリフレッシュ工事が施されました。
運行会社がメトロに変わるのに合わせ、外観も青を基調としたものに変更されました。
(それまでは黄緑と黄色のストライプ)


2010年時点では殆ど運用に入っていませんでした。
非冷房であったため客室の窓が2段になっており、旅客は自由に開閉することができました。
車内は2+3のセミクロスシートでした。


付随車となる2両目と5両目は屋根に機器が搭載されていません。
その他の電動車にはパンタグラフが設置されています。


先頭車両にシングルアームパンタグラフが設置されています。


中間の運転台。
こちらの車両はシングルアームとひし形パンタが混在しています。


編成をばらして運用することが基本的に無いためか中間の運転台は無装飾となっています。


車庫の片隅にひっそりと佇むヒタチ。
主に落書き被害から守るための鉄条網が重々しいです。


2014年に完全引退したヒタチですが、7編成が保管されている他、何両かが各地に保存されました。
メトロに移管される前の車両がキャンベラの児童公園にも1両保存されています。




一度も動いているところを見ることができなかったヒタチ。
保存先の各地で末永く保管されることを願います。


---PR---


TOP