電車の墓場 プルワカルタ その1
Train graveyard Purwakarta INDONESIA part1/2

インドネシアの首都ジャカルタからおよそ100km離れた街、プルワカルタ。
プルワカルタには日本から譲渡された中古の通勤電車の活躍によって玉突き廃車
となった非冷房車が集められるようになりました。その数は年々増えて行き、遂に
おもちゃの電車のように積み上げられるという、異様な光景が誕生しました。

撮影時期 2016年12月

ジャカルタコタ駅からローカル列車でおよそ2時間半、ガンビル駅から特急で1時間半の 位置にあるプルワカルタ駅。進行方向左手に大きな機関庫が見えたら間もなくプルワカルタに 到着です。

プルワカルタまでのアクセスについては
プルワカルタまでの旅路
をご参照下さい。


廃車体の山が見えてきました。

廃車体の山は線路に対して直角に2両づつ並べられています。


車両妻面は蓋をされ、人が車内に侵入できないようになっているようです。


迫る廃車体の山。

乗車している本線が廃車体の山と近すぎて、引いた構図が撮影できません。
車体妻面にはスプレーで車番が書かれているようです。


貫通扉は全て塞がれています。

一部の車両は貫通扉が何故か上下逆になっているようです。


たくさんの車両がおもちゃのように積み上げられています。


上段真ん中の白い車両はKL3初期型Rheostatik。
インドネシア初の電車で、抵抗制御でした。
1976年から1984年までの間に日本車両、川崎重工、日立製作所にて製造されました。

中段の車両はHOLEC。
HOLECは1994年に導入されたGTO-VVVF制御車両でした。
下段の車両はHOLECの前面リニューアル車。
エアコンは搭載されておらず、2012年に運用を離脱しました。



HOLECの前面オリジナル車とリニューアル車との比較。
現役時も並ぶことはあったかもしれませんが、引退後に上下で並ぶことになるとは 誰も想像しなかったのではないでしょうか!?


HOLECの前面比較 その2。
同じ形式でも形状や塗装にかなりのバリエーションがあったようです。


廃車体の山の端が見えてきました。


廃車体の山を横がちに撮影。

右後ろにSLの給水棟が確認できます。


そしてすぐに第二段の廃車体の山が現れます。

画像左下のガーター橋のようなものは転車台(ターンテーブル)です。
かつては荒廃していた転車台ですが、どういう訳か廃車体の山が造られる直前に整備されたようです。


東葉高速鉄道1000形が線路上に留置されています。

ここに留置されている東葉高速鉄道1000型はのオリジナルカラー中間車2両で、恐らくジャカルタでは部品取りの予備車 として保管してあった車両ではないかと思われます。
妻面には名盤が残されています。


外観は東葉高速鉄道の状態を保つ中間車。

背後にはKL3初期型Rheostatikの山が迫ります。


東葉高速1000型は物置のような扱いとなっています。

背後のKL3初期型Rheostatikは妻面に草が茂り、もはや電車であったかも疑わしい状態です。


東葉高速1000型は東京メトロ5000系と連結した状態で留置されていました。

東京メトロ5000系も中間車が2両残されています。


連結された東葉高速1000型と東京メトロ5000系。

東葉高速1000型は東京メトロ5000系を改造して誕生した車両のため、
窓の形など形状が同一となっています。。


5000系は東京メトロのロゴマークが撤去されずに残されていました。


緑の帯が千代田線を思わせます。

低床ホームに対応するためにドアの下にステップが増設されています。
この車両は現地では3号車として使用されていたようです。


この中間車は現地では7号車として使用されていたようです。


ジャカルタ都市鉄道の昔のロゴマークが残されています。


東京メトロ5000系の背後に置かれたKL3初期型Rheostatikの2009年先頭改造車。


東京メトロ5000系の妻面。


東京メトロ5000系と向かい合って、KL3後期型Rheostatikが留置されています。


KL3後期型Rheostatikはインドネシア発のオールステンレス車両でした。
日本車両、川崎重工にて1986~87年に製造されました。


東京メトロ5000系とKL3後期型Rheostatik。

同じステンレス車ということもあり、全体的に構造が似ています。


ジャカルタから到着したローカル列車はホームに対して編成が長く、車両に阻まれて 廃車体の山が見えません。

到着後は構内を無人にするために駅員が出場を急かします。


ジャカルタ寄りの廃車体の山。

ホームの移動中に急いでの撮影となります。


構内踏切を渡りながらの撮影。

東葉高速1000型とKL3初期型Rheostatikが直角に向き合います。
右端にはジャカルタから乗ってきたローカル客車列車の最後尾が写っています。


KL3初期型Rheostatikを拡大。


構内から追い出され、敷地外からの撮影。


駅の待合室の窓より撮影。

機関車は早々に機回しを行い、ジャカルタへ戻るための発車準備が完了します。


現役の機関車を見つめる廃車体の山。


廃車体の山を拡大。




ジャカルタへ帰るローカル列車は改札をギリギリまで空けないため、帰りの構内撮影はこの1枚だけでした。
構内ではゆっくりと撮影ができないため、敷地外から廃車体の山をぐるりと周り撮影をします。
敷地外からの撮影画像は電車の墓場プルワカルタ その2


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