落書きとの戦い

シドニーの電車でギョッとしてしまうことの一つに、日本ではありえない落書きをされた車両が挙げられます。
日本では確実に運行中止となるレベルの落書き被害をうけた車両が堂々と走っている様はカルチャーショックでした。
落書きは治安の低下を招くこともあって、近年では落書き対策にかなり力をいれているようです。

落書き被害を受けたSset。
もはや勝手に行先が書かれ、本来の行先表示機の機能が失われています。


車内では特にデッキが人目に付きにくいこともあり、落書きの温床でした。
2階建て車両は死角が多く、古い車両ほど窓割れ効果で落書きが多くなります。
その他に、窓ガラスにやすりで傷を付けるタイプの落書きも多く、せっかく2階からの眺めを楽しもうにも窓の曇りで景色が楽しめないこともあります。
(この場合、擦れば落とせるスプレーの落書きよりも性質が悪いです。)


落書きは車庫へ侵入して行われることありますが、なんと敷地内で営業中の車両に落書きをされることも多々あるようです。
線路脇で車両を待ち構え、入線したと同時に落書きをしてしまうのです。
1階に座っている乗客と目が合うのも気にせずスプレーで落書きをして、発車までの短時間で落書きを完成させてしまいます。
他にも営業中の地下駅から線路内に侵入し、地下引き上げ線に停泊中の車両に落書きをしたりと、落書き犯の執着は相当なものです。
試しに「Cityrail graffiti」と動画サイトで検索すると、落書きはかなり大胆に行われていることがわかります。


落書き対策として地道ながら効果がある方法として、すぐに消すことが挙げられます。
写真はホーンズビーの車庫で落書き被害を受けたタンガラを清掃しているところ。

日本のように落書きを発見したら即運用停止とはならないものの、落書きを許してしまう風潮にならぬよう、車両の美化に努めています。


その他に、新しい車両には監視カメラが設置され、旅客の車両間の通り抜けを可能にすることで、犯罪の温床となる死角を減らしています。
最新型のワラタが従来の4両×2ではなく8両貫通編成で製作されたのも、車掌の巡回がスムーズに行えるようにという理由がありました。

これらの施策により、近年ではかなり落書きされる電車は減っているそうです。


駅で電車を待っていた時、監視カメラ対策なのかホームの下から複数の少年が出てきて駅構内に入り、そのまま駅施設にスプレーで落書きをし始める 現場に出くわしたことがありました。
特にこちらには危害を加えられなかったものの、待ち時間はかなり緊張しました。
ゲーム感覚で落書きをしているような印象でした。スリルを求めて万引きをしてしまう心理と同じなのかもしれません。 落書きの無い綺麗な電車で旅を楽しみたいですね。


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